ミニ四駆をキャタピラ化。ミニHack!基板で2個のモーターを制御して、スマホで動かす


こんにちは、Cerevoの押切です。
はんだ付け不要でスマホ操作対応のミニ四駆を作れる製作キット「ミニHack!」を発売しました。

ミニHack!とは?

はんだ付け不要でスマホ操作対応のミニ四駆を作れる製作キット「ミニHack!」の完成品は、MKZ4とほぼ変わりません。

MKZ4はこれまで多くの方に楽しんでいただいた一方、想定以上に小さなお子さんも親子で作成している様子もみられたことや、「はんだ付けをするにも道具がない」「はんだごてを買ってもその後使わない」といったご意見もいただきました。MKZ4ははんだ付け、FW書き込み、プラ加工と、盛りだくさんのことを学べますが、初心者ではかなり時間を要し準備も大変です。

そこでもっと手軽に多くの人が楽しんでいただきたいという想いから、はんだ付けやFWの書き込みなしで改造できる「ミニHack!」を用意しました。これが電子工作の入口になり、そしていつの日か弊社に入社してくれることを夢見て。

製品開発裏話

少しだけ開発裏話を書かせていただくと、はんだごて不要にするためにいくつか工夫をしています。

実装基板自体は、単純に部品の置き換えで、ステアリングのプラパーツも前モデルからの流用だったのですが、コンデンサ付きモーターと基板との接続に悩んで、モーターはミニ四駆付属のものを使わず、ハーネス付きモーターを入手してコンデンサだけ手半田で追加して商品に含めています。ソフト書き込みは予め行ったのですが、パーツのばらつきで避けられない芯だしをユーザー自身がするため、ソフト補正でなく、ボリューム抵抗を回転させることでセンターをPCなしで調整できるようにしています。

また、新しい点としては、以前よりNFC対応スマホが普及したので、ミニHack!とスマホとの無線LANの接続、接続後、Webアプリを起動するためにIPアドレスを叩いていたものをNFCシールで対応して、タッチで気軽に遊べるようにしました。

今回の発売にあわせ数量限定で専用ツールセットも用意しましたが、今回はんだづけがないのでニッパーやドリルなど、プラ加工品に絞っています。その代わり、作業マットや保護めがねを同梱して、お子様にも安全に作業できるよう配慮しています。

前置きが長くなりましたが、本記事では、ミニHack!基板でモータードライバを拡張して、標準で2個ついているので、それを利用して、戦車のように、左右別々のモータでキャタピラを動かすことをスマホ操作できるように改造してみます。

ミニHack! 改造例〜キャタピラ編〜

ハードの改造

今回は、以前にMKZ4ベースで改造したタミヤ社のクローラーと、新たに、中国ECサイトから購入したラジコン戦車の2台についての改造を解説します。

用意するもの

本体をモーターが見えるところまで分解してください。それぞれのキャタピラ用に2個モーターがあるので、片側のモーターをCN4、もう一方のモーターをTP1とTP2に半田付けします。どちらに動くかは実際に動かしてみてソフト側で入れ替えたり修正した方が早いかと思います。

ラジコンは3.7VのLi-ion充電池がついていれば、その電源から取って、ミニHack!の基板に繋いでも動作します。今回の戦車は砲台を回すため、miniHack!でステアリング操作に使っているサーボモータを流用しています。そのため、サーボモータを回すには3.7Vは足りないので、電源もミニHack!の4.5Vを使っています。

クローラーのワイルドミニ四駆の車体の取り付け方法などは、以前のMKZ4ベースで改造した記事を参考にして下さい。

ソフトの書き込み

書き込みには、MKZ4-WKほか、USBシリアルモジュールが使用できます。

ArduinoのスケッチはそれぞれGitHubに公開していますので、そちらを書き込んでください。UIはミニHack!のスワイプを踏襲してますが、別のUIもトライして見てください。

完成したもの

操作している動画の例です。

おまけ:NFCシールの書き換え方法の例

付属のNFCのシールのSSIDは変わってしまうのですが、NFCシールは対応スマホで書き換え可能です。ここでは、AndroidのNFC Toolというアプリでの書き換え方法を示します。

「NFC Tools」アプリをインストール後、
書く > レコードを追加 > WiFiネットワーク

該当するSSIDを記載して「OK」をクリック。
下にSSIDが表示されていることを確認。

「書く」をクリックし、スマホをNFCタグにかざして書き込み。

上手く書き込めたら実際にスマホをかざして正しく読み込めるか試して見てください。尚、もう1枚のNFCシールのアプリのURLは変わりないので書き換える必要はありません。

ミニHack!を使えば海外のおもちゃも国内規格に

最近は、中華ECサイトやAmazonでも楽しそうなラジコンが安価で入手できるようになりました。但し、日本の無線認証規格、技適( 技術基準適合証明 )を取得していないものも多いです。

その点ミニHack!の無線モジュールは技適取得済みなので、ミニHack!を用いて改造してしまえば国内で遊んでも違法になりません。次回以降は、もう少し変わったラジコンにも適用した例の記事を載せていきたいと思います。

ミニHack!の購入ページ

Cerevoオフィシャルストア
https://cerevo.shop-pro.jp/?pid=181233633

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