本記事は、Cerevoスタッフが業務や趣味について思うままに書き綴るアドベントカレンダー企画「Cerevo アドベントTechBlog 2017」の第1日目です。
Cerevo アドベントTechBlog 2017
http://tech-blog.cerevo.com/archives/category/adventcalendar/2017/
Cerevoの柴田といいます。2017年は中国に行く機会が非常に多い1年でした。
そのせいか、初めて中国行くときどうすればいいかアドバイスを求められる時があります。
ググると、「時代はWechat Pay、DiDi、Mobikeだ!」「中国のバスなんて簡単!」という旅行慣れした人のブログがでてくる一方、ネガティブな内容の記事もあったりして、どれをどう信じればいいか初めての人にとっては難しいように思います。
できる人は「ビビりすぎw」みたいなこと言いますが、みんながみんな楽観的になれるわけではありません。でも過度な中国アレルギーも禁物です。
私自身、9月末に中国で事故に遭いました。割と中国出張に慣れていたので「困ったら現地で考えればいいや」っていうくらいの意識でしたが、改めてちゃんと準備して慎重にならなきゃいけない時もある、と思った次第です。
※この内容は後日別途公開したいと思います
今回はまず入門編として、手堅く中国出張を遂行するにはどうすればいいか、小学校の通信簿で「石橋を何度も叩く性格」と書かれた過去を持つ私が紹介します。
事前準備
お金は渡航前に両替しておきましょう。ちなみに中国にもATMはあります。VISAやMasterのクレジットカードを持っていれば現地のATMでお金をおろせます。
しかしスケジュールによってはATMに向かう前に、ホテルのチェックインなどでデポジットを支払ったりするので、一切中国元を持っていない場合、最初はレートが悪くても国内で両替をおすすめします。
※中国の地方空港では両替できなかったりするので。たとえば寧波(ニンボー)。
滞在期間や場所にもよりますが2、3日であれば500~800元もあれば十分でしょう。
航空券
ここは中国に限らない話です。
基本は往復でとりましょう。片道では空港のチェックインのときに搭乗拒否される場合があります。Skyscannerで格安チケットを取ることできますが、注意が必要です。
Skyscannerから予約サイトに飛ばされて、そこで情報入力と決済をするのですが、決済するまでに別の人にとられちゃってキャンセルになった、ということがあったり、Skyscannerの検索では出てくるけど実はもう売り切れていて買うことができない、ということもあるので気を付けましょう。
ホテル
Trip.comというサイトがあります:旧Ctrip。
Trip.com – 中国旅行、格安フライト、ホテル、航空券、航空料金
https://jp.trip.com/?locale=ja_JP
このサイトなら日本語対応していますし、傾向として、agodaやエクスペディアより価格が安い印象です。
しかし、このサイトで予約しても、現地のホテルは大体日本語には対応していません。そもそも英語も通じないでしょう。
もし、英語でやり取りできる現地のコンタクトパーソンがいるなら、その現地の人にホテルを予約してもらいましょう。場所にもよりますが「1泊180元から300元くらいの間で」と頼んでしまうのが楽です。できればホテルのチェックインも一緒についていってもらいましょう。通訳としてやり取りしてもらうといいです。
ちなみに、ホテルではかならずといっていいほどデポジットをとられます。宿泊日数にもよりますが100~400元くらいです。デポジットを支払うとデポジット伝票の写しをもらうのでそれをチェックアウトの日にフロントに出すとちゃんと戻ってきます。
注意すべきは、外国人が泊まれないホテルがあるということです。上記のサイトでは、それが理由で予約できないことがあります。もし現地の人に予約してもらうときはそこも確認してもらいましょう。
もしホテル代を安くしたい、という人におすすめなのがウィーンホテル(維也納酒店)や 7デイズイン(7天連鎖酒店)です。いわゆるチェーン展開しているビジネスホテルみたいな感じで、ある程度安く安全です。狭いですがWi-Fiもあり(有料の場合もあるので要確認)、どこで泊っても一定の品質が担保されている、というのが私の肌感です。
インターネット
中国ではLINE、Gmail、FacebookといったSNSが見れないです。見れないサイトはこちらから確認できます。
Great Firewall of China
http://www.greatfirewallofchina.org/
仕事でGmailやFacebook Messengerを使っている場合、弊害が大きいです。中国にいてもこれらのサービスを使いたい場合は、以下3種類の方法でつなげることができるのでオススメします。
一番楽なのは、大手携帯キャリアでは海外ローミング。その機能を設定すれば、いつもの携帯で普段通りに使えます。しかし、1日数十MBで数千円かかるので割高です。
次に確実なのはレンタルWi-Fiです。「イモトのWiFi」「グローバルWiFi」などなどあります。成田、羽田に受け取り・返却口があるので便利です。なお、借りる時はVPNのオプションをありにしないとGoogleが見れないままなので要注意です。
ちょっと上級なのが、香港SIMの購入です。Amazonで売っている香港と中国で使えるSIMカードを購入し、SIMロックフリーのスマホに入れて使う、という作戦です。
日本のAmazonでも、香港中国両用のSIMカードを売っています。
【中国聯通香港】「 広東 と 香港 90日間 3GB 上網 / プリペイド SIMカード 」
これとSIMロックフリーのスマホを用意して、香港に到着次第アクティベートしておけば香港・中国で使えます。3G回線でグーグルが見られます。また、クレカでチャージもできて便利です。
しかし、最初に香港でアクティベートしなくてはいけません。香港から中国に入る場合にのみ有効な作戦です。SIMロックフリーを持っている・買う余裕がある場合にはいいと思います。
もし、現地に何度も行きそうであればGoogleが見られない現地の中国SIMを買っておくだけでもしたほうがいいかもしれません。現地のサービスである百度(中国版Google)を使うには快適です。羅湖などのイミグレで売っていますので、そこで買ってみてください。
※地方空港では売っていなかったりするので気を付けてください。例えば寧波。
食事
中国は辛い料理が多いのですが、辛いの苦手でも、大体の場所にケンタッキー(KFC)があるので、問題ありません。
肯德基官方网站 – Welcome to KFC.com.cn
http://www.kfc.com.cn/kfccda/index.aspx
英語が通じない人でもKFCは知っています。それくらい中国に浸透した外食チェーンです。日本と違い、バンズでのセットがメインですが、ごはんもののメニューもあります。
そのほかには真功夫(シンクンフー)という、中国で有名な中華料理ファーストフードがあります。
真功夫功夫送
http://www.zkungfu.com/
中国の食事が合わないというCerevoスタッフも、真功夫ならお腹の調子が悪くなったことがないので安心だそうです。ブルースリーの看板が目印です。
KFC、真功夫ほどではないですが、ほかにもマクドナルドや吉野家があったりします。出張前は事前にKFCや真功夫の場所を百度地図(中国版google map)で調べておくといいでしょう。
移動・地図
初めて行く場合は、出張先の相手に迎えに来てもらうのが無難です。社用車があるか・迎えに来てくれるか確認しましょう。「一人で移動するのは厳しいから迎えに来てほしい」と話すると、対応してくれるはずです。
もしその相手が車を持って無かったとしても、Didi(中国版Uber、民間配車サービス)を使って迎えに来てもらえると思います。ただ、「Didiで迎えに行く!」と言われたときは時間かかるかもしれません。専属の運転手ではないので道を知らなかったりするからです。辛抱強く待ってください。
訪問先が複数あって移動しなくてはいけないのであれば、その相手同士にスケジュールを教えて連携してもらい、単独で行動しなくて済むようにしましょう。競合同士でない限り対応してくれるはずです。
相手が迎えに来てもらえるのであれば、地図については日本にいるときにおおよその移動経路を印刷して予備で持っておく、くらいでいいでしょう。抵抗がなければ地図アプリである百度地図、高徳地図をインストールしておくと、現地で困ったときに現在地を確認しやすいです。
最後に
私自身、今でこそ社内で中国文化適応者の称号を得ていますが、正直なところ旅行自体が元々好きじゃないので、現地のものを存分味わう! みたいな気持ちにはそんなになりません。でも、以上のことをおさえておけば、ストレス少なめで数日間の中国出張はやり過ごすことができると思います。
私もいまとなっては考えるよりまずやってみることを学びました。回数重ねるごとになれていくものです。Don’t be shy , try it !!です。
「ホテルは98元クラスでも問題ない!」「中国のスーパー銭湯で一泊してみた!」「上海近くの高速道路のサービスエリアで年越し!」とかキレッキレの上級編は誰かが書いてくれるでしょう。
ではまた後日。
著者プロフィール
- 株式会社Cerevoエンジニア。1987年生まれ。2010年に日立グループの家電開発部門である日立アプライアンスに入社、炊飯器・掃除機等の白物家電の筐体設計を担当。2014年に日立アプライアンスを退職し、Cerevoに入社。スマート・スポーツブランド「XON」シリーズ第1弾製品となる「SNOW-1」をメカニカルエンジニアとして開発に参画。現在はBLEラジオ「hint」プロジェクトを担当。
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