個人でも防水試験を実施するには[6日目]


本記事は、Cerevoスタッフが業務や趣味について思うままに書き綴るアドベントカレンダー企画「Cerevo アドベントTechBlog 2017」の第6日目です。

Cerevo アドベントTechBlog 2017
http://tech-blog.cerevo.com/archives/category/adventcalendar/2017/

こんにちは、デザインエンジニアの長谷川です。

XON LOG-1のメカを担当しています。LOG-1はさまざまな部位の“動き”を取得できる小型外付けセンサです。さまざまなスポーツシーンを数値と映像でビジュアライズして楽しむことができます。このLOG-1はスポーツシーンでの利用を前提としているため、IPX4相当の防水性能を有しています。

当然ですが「ホントにIPX4の実力があるか」は開発者である私たち自身で確認する必要があります。今回はその流れをご紹介します。

防水試験を行うには

LOG-1の防水試験は、都内にある第三者機関の設備で行いました。ベンチャーである私たちはもちろん、実は一般個人でもその設備を利用することができます。

大まかには下記の流れで機器を利用することが出来ます。

  1. 電話で問い合わせ
  2. 担当者から連絡が来るので、日程調整
  3. 試験品を持って第三者機関に行く
  4. 試験料金を支払い、試験を実施する
  5. 後日、試験結果(成績証明書等)を受け取る

LOG-1の場合

LOG-1の防水性は開発目標の段階からIPX4でした。これはあらゆる方向からの水の飛沫に耐える必要があり、水が侵入しない設計をしています。それを実際に確かめるのが防水試験です。防水試験の方法はJISに定められています。LOG-1はJIS C 0920:2003 14.2.4 b)に準じた方法で試験を行いました。

余談ですが、JISは日本工業標準調査会のWebページで閲覧できます。

試験費用は意外と安いです。IPX4なら1時間もかかりません。料金は利用する機関によりますが、中小料金なら5,000円程、個人の一般料金でも10,000円程です。料金については念のため事前に利用する施設に確認してください。

試験動画その1

LOG-1の開発機をターンテーブルに載せ、約10L/minの流量に調整したシャワーを規定時間浴びせます。

※開発機のため、実際の製品と色やロゴが異なります。

試験動画その2

今度は上下それぞれに、約10L/minの流量に調整したシャワーを規定時間浴びせます。

※開発機のため、実際の製品と色やロゴが異なります。

試験後は、施設の職員の方の目の前で試験品を分解し、水の侵入の有無を確認します。一番ドキドキする瞬間です。

試験結果

どうやら水の侵入はなさそう、ほっと胸をなでおろす瞬間です。
PIC2

ここで水の侵入があった場合、侵入経路の特定を目的に追加試験を行うことも出来ます。そのため、余裕を持った試験時間の予約をしたほうが良いかもしれません。

試験結果は後日、成績証明書として書面でもらうことが出来ます。今回は別途送料を支払い郵送してもらいました。

まとめ

今回はLOG-1の防水試験についてご紹介しました。他にも振動試験や熱衝撃試験なども行うことができます。機器を利用するだけではなく、試験方法の相談にものってもらうこともできるので、参考にしてみてください。

Back To Top
© Cerevo Inc.