Wi-Fiで画像表示できるスマート缶バッジを作ってみた – 前編

はじめに

こんにちは、Cerevoの駆け出し電気エンジニアのたひです。
今回が初投稿になります。

交流会や展示会、オフ会などリアルでの交流の場で自身を表すのに名刺交換やX（旧Twitter）のプロフィールなどを見せて合うことは多いと思います。そういった場面で、ポケットやカバン、リュックから名刺やスマホを取り出して、渡したり見せたりするのは何かと手間に感じます。

また、これは私個人の感想ですが人の顔と名前を覚えて一致させるのが苦手で、特に交流の場においてはそのほとんどが初対面になるので一層辛く感じます。名前プレートのような形で常時その人が誰なのか表示してくれるものがほしいと感じます。

そこで名刺やスマホ、名前プレートを兼ねたスマートなデバイス作れねぇかなっと思い、スマート缶バッジを作ることにしました。

コスプレやファッション、アクセサリーの一部としての需要も満たした小型デバイスとして、缶バッジに決めました。

アリエク（AliExpress）で部品探しをすると、ちょうどいいものがあったのでこのディスプレイモジュールを使っていきます。

今回のディスプレイモジュールを缶バッジとして利用するために、バッテリーの内蔵とクリップをつける用のケースを3Dプリントしました。制作には個人利用も可能な3DCADとしてAutodesk社のFusion360を使用しています。

Fusion360からSTLというファイル形式で保存して、3Dプリンタに入力すると出力できます。

今回作成したケースデータは以下からダウンロードしていただけます。
https://drive.google.com/file/d/16ihbnF4BHRSQGJ9MOTT1WR2pOoBLoeqW/view?usp=sharing

このディスプレイモジュールはESP32-C3というWi-FiとBluetoothで通信ができるマイコンが内蔵されています。

Arduino_GFX_LibraryというArduino向けライブラリのサンプルスケッチ”ImgViewerPng”を使用しました。また、表示する画像はESP32の内蔵フラッシュに書き込みました。

今回使用するディスプレイモジュールに載っているマイコン”ESP32-C3-MINI-1U”には技適マークの表示がありません。このマイコン自体は技適が通っているので、日本国内で使用するには技適マークを表示しておきます。

また、USB Type-Cの端子がついていますが、CCピン（USB-PDで必要）に抵抗がついていなかったので、USB Type-C to CのACアダプタなどでは動作しません。USB Type-Cの仕様については下記記事も参考にしてみてください。

USB Type-Cに置き換える方法第1話 Type-Cの原理を知る | 組込み技術ラボ
https://emb.macnica.co.jp/articles/8968/

今回はアリエクに転がっていたちょうどいいモジュールを使って、スマート缶バッジを作ってみました。

本当は、ディスプレイ部分だけ購入して基板から自作しようかと考えていたのですが、流石に今回のモジュールのほうが自作するよりも安く小型で高機能だったのでお蔵入りに……

せっかくディスプレイで好きな画像を表示できるようにしたので、スマートデバイスらしく、スマホ操作できるようにしたいです。将来的にはアイコンが揺れるようなアニメーションを表示したり、静電容量式タッチパネルも内蔵されているので、触れるとアニメーションが変わったりすると面白いかなと思ってます。

後編では、 Wi-Fiを使ってスマホと連携できるようにしていきます。

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