こんにちは、Cerevoの押切です、毎日暑いですね。8月ももう半ばですが、今回は夏休み工作的に、初心者でも簡単に作成できるガジェットの作成記事となります。とある理由から、ガシャポンのケースに収まるものというお題で考えてみました。
色々検討した結果アンテナがアクセントになるかなと思い、空のカプセルでFMラジオを作ってみました。ビジュアル的にも楽しい作品になっています。
目次
用意するもの
まずは以下のものを用意します。トランジスタで……ってことはなく、DSP FMラジオモジュールが売っているのでaitendoのものを購入、その他はアンテナやスピーカ、スイッチや電池ボックスがあればOKです。リストと購入先は以下の表になります。
No. | 型名 | 購入先 |
---|---|---|
1 | シリアル通信機能付DSPラジオモジュール[DSP108SA] | aitendo |
2 | FM★アンテナ [ANT-FM168X79-3AP] | aitendo |
3 | 電池ボックス(単4×2本) [BHT4-2] | aitendo |
4 | 押しボタンスイッチ 赤・オルタネート 6mm角 PB-22E60L | 秋月電子 |
5 | タクトスイッチ(黒色)=>好きな色の組み合わせ [DTS-63-N-V-BLK(TS-0606-F-N-BLK]x4 | 秋月電子 |
6 | SUMITUBE-C-1.5×0.2x1m-BLK | 秋月電子 |
7 | S36G04K-3 | 千石電商 |
8 | フラットケーブルジャンパー メス-メス 20cm [6102] | ピカリ館 |
9 | 単4電池2本 | 任意 |
10 | 空カプセル 60mmサイズ | 任意 |
製造工程
日本の放送の周波数に設定
特に通信して設定しなくても、このモジュールにアンテナ、電源、スイッチを繋がれば、それだけで音が鳴る……と思ったのですが、1点だけ設定しないといけないことがありました。
このモジュールではデフォルトの受信周波数が、87〜108MHzとなっているので、日本の放送はほぼ聴けません。76〜108MHz に設定すれば、日本対応するので、図のようにUSBシリアル接続(写真ではMKZ4WKを使用)して、38400kbpsで”AT+CAMPUS=1”と入力してENTERを押すだけです。念のため買っておいたベースボードに繋いで設定しました。ベースボードが無くても直接USBシリアル繋がります。
これでSCANボタンを長押しすれば、日本の放送をプリセットしてくれます。
周辺部品の作成
なるべく半田付けは最小限にしたかったため、DSPモジュールのピンヘッダに繋がる部分をいかし、タクトスイッチなどはメスコネクタを積極的に使います。
アンテナの加工
カプセルに対してアンテナの収まりを良くするために端子側を削って、コネクタを半田付けします。
全体的にですが、半田付け部分は熱収縮チューブを付けた方が切れにくくなります。
電源スイッチ 、電池ボックスとスピーカーの加工
電池ボックスのプラス側に、電源スイッチを半田付けし、電源のGNDとスピーカーのGNDは共通にして、メスコネクタを半田付けします。
タクトスイッチの加工
最低限の操作を実現するために、PAUSE/SCAN,F+(プリセットを切り替え)、VOL+,VOL-の4つを割り当てます。タクトスイッチの片側はGNDのなので写真のように片側は共通化してまとめてコネクタに半田付けします。タクトスイッチの色は好きなものを選んで割り当てて下さい。
写真では、下記のように割り当てました。 タクトスイッチの押し込み部分も低すぎるとカプセルから飛び出ないので注意です。
- PAUSE/SCAN:青
- F+(プリセットを切り替え):緑
- VOL+:赤
- VOL-:白
各パーツの接続
図のように接続すると、ラジオとして機能します。
アンテナを伸ばして、初回はSCANボタンを長押しすると、スキャンしてCHが設定されます。その後はFを押してCH設定、VOL+VOL-で音量調整できます。
カプセルに組込
カプセル内に固定するためにはテープ等では剥がれやすかったため、メカエンジニアに固定用パーツを3Dプリンタで作って貰いました。
カプセル型ラジオが完成!
このように、組み立てるとすっきり収まります。いつ停電してもおかしくない現代の災害用としても使えて便利です。
【予告】カプセル型ラジオがガシャポン景品として出てくる…!?
折角なので、このカプセルFMラジオを2個、とある場所のガシャポンに景品としていれる予定です。一回り大きい直径75mmのカプセルの中に、このカプセル型ラジオを忍ばせます。
ガシャポンの設置場所が決まったら、Cerevo Twitterアカウントから告知しますので、お楽しみに!またさらに改良した、カプセル内固定用の3Dプリンタ用STLデータも後日公開しますので、そちらもTwitterでの告知をお見逃しなく!
【9/6追記】こちら、STL Data公開しましたのでご活用下さい!
ガシャポン設置は、愛三電機さんと相談中です!
先行してCerevoで選定したタクトスイッチを 混ぜて貰っているので、こちらもご興味ある方は愛三電機さんの店頭で是非回してみて下さい!
このカプセル型ラジオのワークショップなどができないかも検討中ですので、ご期待下さい。
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著者プロフィール
- 2015年にCerevoへジョイン。電気エンジニアを経て、現在は執行役員