こんにちは。ソフトウェアエンジニアのjanomeです。
Cerevoからタリーランプシステム「FlexTally(フレックス・タリー)」が発売されて4年程経ち、おかげさまで様々な場所やシチュエーションで使用されています。
このところの新型コロナウイルス感染症拡大による外出自粛も背景にあり、個人・法人共に動画配信が多用かつ多様化され、ライブ配信機器「LiveShell X」や「FlexTally」のご利用者様も続々と増えています。
今回の記事では、最新版を公開した「FlexTally」最新版ファームウェアついて紹介します。
目次
タリーランプシステム「FlexTally」とは
FlexTallyは、ライブ配信の際、どのビデオカメラ・映像配信機から映像が流れているかをランプでスタッフ・演者間に知らせるタリーランプシステムです。ステーション1台と4台のランプがセットになっていて、小規模なスタジオライブ配信などでも使える価格帯ながら、30以上の主要なビデオスイッチャーに対応しています。ランプはバッテリー内蔵で、面倒な配線を行なう手間が減ります。
タリーランプシステムってどんな時に使うもの?
ビデオスイッチャーを使い、複数の映像を切り替えてライブ配信を行う際に「現在どのカメラ・機器の映像が配信されているのか」が、演者や配信担当以外のスタッフにはわかりません。タリーランプシステムとは、ビデオスイッチャーと連携して「今どの映像機から映像が流れているか」が一目でわかるようにするツールです。
撮影スタジオ等では、よくビデオカメラの上に赤いランプがついていることがあります。それが、タリーランプになります。
FlexTallyの場合、複数台の映像を切り替えるビデオスイッチャーと連動しランプを制御します。ランプには赤と緑の2種類の点灯があります。
赤点灯はこのカメラが放送中ということを出演者および撮影カメラマンに知らせるための重要なランプです。
緑点灯はカメラスイッチャーで次に切り替える予定のプレビューを表すランプです。
このランプに合わせて、配信中のカメラに演者が目線を向けたり、他のスタッフが次に切り替わるための準備だったりが出来ます。
Wirecast対応ほか、アップデート情報
1.ビデオスイッチャー「Wirecast」対応
FlexTallyは単独で使用するものではなく必ずビデオスイッチャーと接続して使用します。対応スイッチャーは、Roland・Vシリーズ、BlackMagic・ATEMシリーズ、NewTek・TriCasterシリーズのほか、GPIO/Ethernet/USB接続が可能な主要なスイッチャー30以上に対応しています。
Ethernet接続可能なスイッチャーとしては、これまで下記4種類でした。
- 「 LiveWedge 」Cerevo
- 「 ATEM Series 」Blackmagic Design社
- 「 TriCaster Series 」NewTek社
- 「 vMix 」(ソフトウェア) StudioCoast PTY LTD社
今回のファームウェアアップデートにおいて、以下の動画配信ソフトウェアに対応しました。
- 「Wirecast」(ソフトウェア) Telestream社
「Wirecast」はプロユースにも耐える多機能、高画質な配信ソフトウェアで、ライブ配信、イベントのストリーミング配信等々、幅広く利用されています。
「 Wirecast 」との連携手順
1. FlexTallyUtilityのスイッチャー選択(Ethernetモード)画面で「Wirecast」を選択する。Wirecast とFlexTallyUtility for Wirecastが入っているPCのIPアドレスを設定する。合わせてプレビューランプ発光の有無を設定できます。
2. FlexTallyUtility for Wirecastを起動します。Wirecastがインストールされていないと起動できません。
3. FlexTallyUtility for Wirecastします。
接続されているFlexTallyステーションの該当IDが青表示され1-16ch全てが「Unset」状態となっています。
※Wirecastが起動していない場合は同時に起動します。
4. 1-16chはFlexTallyランプと紐付いています。「Unset」ボタンを選択すると、Wirecastショットの一覧が表示され
チェックすることでWirecastのショットとFlexTallyランプが紐付きます。
5. 選択されると「Unset」→「Set」となります。
これでWirecastとFlexTallyが連動したのでWirecastの操作に追従して、
配信中は「赤」とプレビューは「緑」で、FlexTallyランプが点灯・消灯します。
※動画のTallyLampはナンバーカバーを装着しています。
詳細は、以下オンラインマニュアルもご覧ください。
https://flextally.cerevo.com/ja/docs/switchers/wirecast/
2. プレビューランプ(緑ランプ)の非表示対応
これまでFlexTallyをご利用いただいているお客様から「プレビューランプ必要ないので消せませんか?」と、よくお問い合わせをいただいていました。
放映中の赤ランプのみで十分、緑ランプ点灯が気になってしまう……これまで「申し訳有りませんが消せないんです」と答えるしかありませんでした。
今回、このご要望にお答えしてスイッチャーの選択画面に「プレビューランプ発行 ON/OFF」のメニューを追加しました。
※本機能を有効にするには、FlexTallyUtilityとFlexTallyステーションのファームウェアの両方をアップデートする必要があります。
プレビュー点灯ありの動作
プレビュー点灯なしの動作
※動画のFlexTallyのランプには付属のナンバーカバーを装着しています。
詳細は、以下オンラインマニュアルをご覧ください。
https://flextally.cerevo.com/ja/docs/updates/
おわりに
今回のアップデートでは、人気の映像配信ソフト( スイッチャー )の追加、要望の多かったプレビューランプ非点灯機能を追加しました。今後も世の中の動向やニーズに合わせ、 顧客満足度の高い製品を目指して行きたいと思います。
Cerevo オフィシャルストア
汎用タリーランプシステムセット「FlexTally BP」 87,890円(税込)
https://cerevo.shop-pro.jp/?pid=164659524
著者プロフィール
- Cerevo ソフトウェアエンジニア